IMAGINiT Technologies

IMAGINiT Technologies は、建築、製造、土木、地図制作などのエンジニアリング企業に向けてエンタープライズ ソリューションを提供する業界のリーディング カンパニーだ。コンサルティングやソフトウェア開発のサービスを提供する同社は、最近では Advanced Drainage Systems, Inc. (ADS) に協力し、同社の設計やエンジニアリングのワークフローに顧客も参加できる仕組み作りをサポートした。ADS が設計・製造する地下雨水排水システムは、宅地開発業者が貴重な土地を排水池のために犠牲にすることなく規制を遵守するうえで役立っている。 

ADS は IMAGINiT の協力のもとで、自社の雨水地下貯留水槽システム「StormTech」をプロジェクトに組み込むことに興味を持つ土木エンジニアをサポートするオンライン ツールを開発した。 シンプルな CAD のようなオンライン ツールで、土木エンジニアはこれを使って図面を構成することができる。 その後、システムが Inventor 3D CAD で設計パッケージを自動生成する。 この設計パッケージには、カスタマイズされた雨水排水システムのオーバーレイ、部品表（BOM）、詳細図と寸法が記載された図面、そして Inventor モデルが含まれる。 ADS のエンジニアも同じツールを社内で使用することで作業効率を上げ、設計が社内基準に適合しているかどうかを検証することができる。

Challenge

ADS がこの取り組みで目指したのは、完全に作り込んだ設計を、競合他社に先がけて顧客に届けることで、雨水貯留設備の市場におけるトップ企業の座を揺るぎないものにすることだった。同社が IMAGINiT に協力を求めたのは、これを実現できる仕組みを作ることだった。同社が数年前に開発したオンライン作図ツールは、顧客が排水システムの簡単なスケッチを作成するうえでは役に立っていたが、もっと詳細な作図機能を必要とする顧客や、もっと複雑なプロジェクトも多数あり、こうした場合には使用できなかった。 さらに、プロジェクトの初期段階でこのツールが役立ったとしても、最終見積書の作成と製造の段階になれば、ADS のエンジニアがまた図面を一から作成し直す必要があった。 また、ADS のエンジニアリング チームは、設計の自動化機能を活用して、BOM 作成などの作業をスピードアップしたいとも考えていた。

How IMAGINiT solved it with Forge

IMAGINiT は ADS のこうした要望を検討し、実現するためには Inventor の設計自動化機能が鍵になると判断した。 IMAGINiT の開発チームは、モデルや BOM の生成、図面の自動作成などの Inventor の機能を取り入れ、設計の各プロセスを効率化した。さらにワークフローを拡張し、顧客も CAD のようなオンライン インターフェイスを利用して作業に参加できるようにした。 しかし、Inventor を ADS のサーバーで運用すれば、処理量は限られてしまう。 そこで、すべてを個別のサーバーでなく、クラウド上に置く方法を探した。

チームは、すでに表示などの用途に Forge API を利用したことがあっため、Inventor 向けの新しい Forge Design Automation API を利用することにした。 この API なら、自動化プロセスをクラウド上で実行するため、ADS はほとんど無限大の処理能力が得られることになる。 IMAGINiT チームがこの API を新プロセスの基盤として活用するために要した時間は、サーバーによる方法をとった場合とさほど変わらなかった。 アセンブリと部品定義データの管理には Forge Data Management API を利用した。 この 2 つの Forge API を併用することで、ADS のエンジニアも顧客も、以前よりスピーディーに完全な設計パッケージを作成できるようになった。

Forge による主な成果：

• 顧客が自分で完全な設計パッケージを作成することが可能になった
• 社内プロジェクトのエンジニアリングにかかる時間が 15% 短縮した
• 処理能力が上がったため、需要増に合わせてスケールアップすることが可能になった 

APIs and Services

Data Management API

Design Automation API for Inventor